蟹江さんの「ガイヤの夜明け」を楽しみにしていました
日本の時代劇を支えた名俳優の訃報に接してつらい
おはようございます、なでしこりんです。今朝は訃報からです。人はいつかは死ぬ運命にはあるのですが、この記事は寂しく切ない。
名バイプレーヤーとして数々のドラマ、映画に出演した俳優、蟹江敬三(かにえ・けいぞう、本名同じ)さんが胃がんのため3月30日、亡くなっていたことが4日、分かった。69歳。(日刊スポーツ) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140404-00000129-nksports-ent
テレビ東京の火曜日夜10時から「ガイヤの夜明け」という経済ドキュメンタリー番組があります。俳優の江口洋介さんが番組案内人になり、番組自体の進行を蟹江敬三さんのナレーションを進めていく番組で、最近流行の「ディスカバージャパン」の老舗的なよい番組でした。今年に入って、蟹江さんに代わって、高橋克実さんなどがナレーションをやっておられたので、「蟹江さん、リストラされちゃったのかな?」と心配していました。で 3月に入って「蟹江節」がまた聞けて喜んでいたのに・・・・。
東映は太秦、松竹は帷子の辻が最寄り駅
私にとっての「蟹江敬三」さんはやはり、「鬼平犯科帳」の「小房の粂八(こぶさのくめはち)」でしょう。 粂八さんは、「相模の彦十」とともに、平蔵の有能な部下であるとともに「平蔵の友」であったように思えます。彦十さんも「オリジナルキャストの猫八」さんがすでに「あちらの世界」に引っ越していかれましたし、「おかしら」もお年ですから、今のメンバーでの「鬼平犯科帳」はもう見られないのかもしれません。ちなみに私の「ベストオブ鬼平犯科帳」は「白い粉」です。
フジテレビ系(関西テレビ)で放送していた「池波正太郎もの」である「鬼平犯科帳」と「剣客商売」は、松竹系の「京都映画社」が数多くの美しい映像を私たちに届けてくれました。これは知人から聞いた話ですが、「水戸黄門」などを作っていた東映の時代劇が、リストラのせいか時代考証がおろそかになり、フィルム撮影をビデオ撮影に切り替える中、京都映画ではフィルム撮影にこだわり、時代考証にも厳しかったといいます。現在、「帷子ノ辻」にあった松竹撮影所がどうなっているかは知りませんが、京都映画の「職人たち」が生み出した、「鬼平犯科帳」の、画面の隅々までが研ぎ澄まされたようなクリアーな映像を見るたびに、「映画は日本の文化」とさえ思います。最近は、ビデオカメラの性能も上がったとは聞きますが・・・。
蟹江さんは69歳で次のステージに逝ってしまわれましたが、美しい映像の中に「小房の粂八」はこれからも生き続け、日本の時代劇が世界から再びスポットライトを浴び、「Keizou Kanie」の演技が世界中の映画ファンから賞賛される日がいつか来ると思います。おまささんはきっとこうつぶやくでしょう。「くめはちさん、いい仕事しましたね」と。 By なでしこりん