国会議員にはなる方法に2種ありまして
一つは「公募」に応じる方法と、もう一つは・・・・
第四章・・・「2012年。東京」
安部晋三からの電話に勇気付けられた赤池。しかし、赤池の知らないところで「赤池包囲網」はゆるむことなくますます強化されていく。http://ameblo.jp/fuuko-protector/entry-11579524741.html
第五章・・・「2012年。山梨」
「バカな!赤池を公認しろと? それじゃ、何のために1区の公認をはずさせたんですか!」
自民党山梨県連・会長の清水はどなった。清水は電話の相手が、自民党本部の最高幹部であることを忘れていた。
清水:「失礼しました。それは来年の参議院選挙の話ですか」
電話の相手は、自民党対局長の河村建夫だった。
河村:「そうだ。宮川典子との交換トレードだったという話にすれば丸く収まるだろう」
清水:「お言葉ですがそれはできません。参院山梨選挙区の候補者はもう決めてあります」
河村:「参院山梨選挙区は公募になっているんじゃなかったのか?」
清水:「表向きはそうなっていますが、今回は県会から出します」
河村:「そんなことは一切聞いていないぞ!」
自民党参院山梨選挙区の候補者は「公募」されることになっていた。しかし、実際には、「公募」の形をとった「やらせコンペ」であった。「地盤、看板、かばん」を持たない「新人」がコンペに勝てる見込みなどはほとんどない。自民党山梨県連は、この時すでに、県議会議員の「森屋宏」を参院山梨選挙区の候補者に内定していた。
河村:「なら、全国比例はどうなんだ」
清水:「山梨のことはこちらに一任してもらえるならば、うちはかまいませんよ。全国比例は本部の管轄ですし、山梨とは一切関係ないということならば」
清水は、赤池に電話した。
清水:「赤池さん、今、本部の選対と交渉して、ええ、苦労しましたよ。 全国比例の候補者にね、ああ、ねじ込みました。 県連も全面支援するから・・・がんばってください」
赤池:「そうですか。 ありがとうございます。本当に感謝してます」
電話を切った清水は、自分の言葉に笑いがこらえられなかった。
つづく By なでしこりん
この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。
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ドラマ・2013参院選、「208319の奇跡、赤池誠章・物語」その⑤、交換条件
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