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Channel: なでしこりん
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「だましのゲン」(はだしのゲン)の閉架を松江市教委は撤回しましたが、問題図書認定は大きな成果!

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 なでしこりんです。島根県松江市教育委員会が、「だましのゲン(はだしのゲン)」の閉架指定措置を止める事にしたそうです。そりゃ、日本共産党や民青同盟の「カクサン部隊」が電凸や大量のメールを送りつけ、目一杯の嫌がらせをしましたから、普通の自治体では対処ができなかったのでしょう。私は松江市教委の対応を責めるつもりはありません。相手が悪かっただけです。 でも、今回の取り組みでは大きな成果がありました。、「だましのゲン(はだしのゲン)」が日本共産党のひも付きマンガで「問題図書」という認識が多くの人たち広まりましたからね。それで十分です。「だましのゲン(はだしのゲン)」は完全に死にました。もう復活はありません。さて、「現代ビジネス」で高橋洋一教授が、明快な「総括」をされています。 この方向が正しい方向です。以下、全文、引用させていただきます。


    高橋洋一
 
 漫画「はだしのゲン」が問題になっている。松江市教育委員会が「はだしのゲン」を市内の小・中学校の図書室で子どもが自由に読むことができなくするよう学校側に求めていたことについて、朝日新聞など全国紙が社説で批判しているのだ。

 その批判の論拠として、「はだしのゲン」が各国で翻訳されていること、過度な規制が表現の自由の侵害にもなることをあげている。 筆者も時間がたっぷりある夏休みの中、「はだしのゲン」を読んでみた。漫画は書庫のスペースを食うのであまり歓迎ではないのが、今は電子ブックがあるのでその心配も無用だ。

 それにしても、新聞の社説で批判している論説委員の方々は、ほんとうに「はだしのゲン」を読んだのだろうか、読んでいるうちに心配になってきた。

 少年誌連載だった第1部はすばらしかったが

 そもそも松江市教育委員会の対応の発端は、昨年8月、市民から「はだしのゲン」の後半に、資料の引用なしでの残忍な描写箇所があり、誤った歴史認識を子供に植え付けると、学校の図書室から撤去を求める陳情があったことだ。実際に現物を読むと、私もちょっと唸ってしまう箇所があった。

「はだしのゲン」は、第1部と第2部にわかれている。

 第1部は感動ものだ。原爆投下前後と終戦後の動乱を描いており、ややグロテスクな絵もあるが、戦争の悲惨さがわかる。筆者は中学生の修学旅行ではじめて広島平和記念資料館を訪れて驚いた。修学旅行では見学時間が少なかったので、以降広島に行くたびに何度も行っている。「はだしのゲン」の第1部はその導入にもいいだろう。

 一方、第2部になると、ちょっと雰囲気が違ってくる。率直にいえばやや説教臭いのだ。天皇の戦争責任にやたらに言及したり、いろいろな不満をすべて戦争のせいにしたりする。 なぜかといえば、漫画の連載誌が異なっているからだ。

 第1部は商業漫画誌「少年ジャンプ」に掲載された。しかし第2部は、掲載時期はそれぞれ異なるが、左派系オピニオン雑誌「市民」、日本共産党機関誌「文化評論」、日教組機関紙「教育評論」にわたっている。要するに、第1部は子供も読む漫画誌の連載だが、第2部は一部政党色の強い大人だけが読む機関誌が舞台だったのだ。

 掲載誌の読者が大きく異なる上に、担当編集者の考えも違うだろう。「はだしのゲン」の作者が編集者の意向あわせるとはいわないが、当然、対象読者向けになってしまうだろう。その違いが、第1部と第2部の間の差になっているのだ。

 朝日新聞など全国紙が展開している批判についていえば、「はだしのゲン」はすでに出版されているのだから、表現の自由は確保されていることは明らかだ。それと小中学校の図書室において教育教材とすることの是非は区別すべきである。 「はだしのゲン」の第1部はすばらしい。しかし、第2部には、小中学生に対する教育教材には疑問と思える記述もある。その漫画中のセリフと描写を抜き出すと以下の通りだ。
 

はだしのゲン7 Kindle版(中沢啓治)中央公論新社150ページより

「首をおもしろ半分に切り落したり」、

「銃剣術の的にしたり」、

「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」、

「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」

 漫画なので当然なのかもしれないが、こうした描写が旧日本軍による蛮行としてなんの出典も示さずに描かれている。これらのセリフと描写についても賛否はあるだろう。ただし、上のセリフと描写を社説で松江市教育委員会を批判している新聞は自社の紙面に掲載できるだろうか。とてもできないだろう。朝日新聞など全国紙の社説では、こうした点がまったく言及されていない。テレビもこの描写は放映できないだろう。映画化だって、R18でなければとても無理だろう。こうした事情を考えると、「はだしのゲン」は第1部だけを小中学校の図書室で自由に読めるようにするとのいうのも一案だろう。

中央集権的な発想の新聞

 ただし、もっとも重要なことは松江市市民がどう思うかだ。はっきりいえば、松江市に住んでおらず、子供が市内の小・中学校に通っていない人があれこれいうべきでない。それが地方自治だ。住民がどのような決定をしても、それは住民の問題であって、他の地域の住民の問題でない。

 マスコミの社説には、地方自治の観点がまったく抜けている。日本のマスコミは強烈な中央集権である。新聞、テレビはほとんどが中央のコピーになっている。松江市教育委員会という地方の一事件を取り上げて、全国すべてでこうした対応は悪という批判を展開している。

 しかし、それはやり過ぎだろう。地方に任せてみたらいい。松江市教育委員会も、マスコミの意見より市民の意見をよく聞いて、自信をもって判断すればいい。

 下村博文文部科学大臣は、「はだしのゲン」について、「子どもの発達段階に応じた教育的配慮の必要性があり、それぞれの自治体の判断だ」と述べた。これは地方自治の観点から当たり前だ。そして、それぞれの地方でいろいろな判断があってもいい。(現代ビジネス)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36798


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